憧画(人物コラボ)シリーズ vol.2
牧野 美千子さん「雲あそび」
2016年12月06日
憧画と書いて「どうが」と読みます。2013年より始まった様々なジャンルの「人物」をモデルに作品を描かせて頂きましたシリーズをご紹介していきます。
これから作品とエピソードを順に公開していきます。
vol.2は牧野 美千子さん「雲あそび」
戦隊シリーズ「超電子バイオマン」のピンクファイブを演じられ、地球を守ってくれていました。今は築地場外市場の佃煮屋さん「諏訪商店」の女将さんで築地を守っておられます(笑)
vol.1の越部信義先生の「新おもちゃのチャチャチャ」はコラボで一番最初に描いた絵ならば、牧野さんはこの「憧画」シリーズが出来るきっかけを作って頂いた方です。
答えは単純です。牧野さんに出会って、「この人をモデルに描いたみたい!」そういう衝動に駆られ、この企画を立ち上げました(笑)牧野さんにご相談し、快諾頂けなかったらこの企画はなかったかも知れません。
数年前、銀座の個展会場に突然現れた牧野さん。「こんにちは!牧野です!」という元気な声で振り向くと、一面に花が咲いたかというよなオーラをまとっていました。あまりにも思いがけないことで緊張で息が出来ないほどでした(笑)
会えば会うほど魅力的でとても楽しく、可愛く美しい。。それでいて力強い人なのです。
制作にあたって、やっぱり活発な女の子をイメージ。取材させて頂いた時に子供の頃「雲を眺めていた」「ブランコ」「オレンジが好き」をベースに進めました。牧野さんと言えばやっぱりピンクのイメージもあるので、バックはピンクとオレンジを重ねた色使いに。。。
そして気を使ったのが顔。。牧野さんは顔が細いのでそのままにすると大人っぽくなってしまうけど、ふっくらさせると違う顔になってしまう。特に僕のようなデフォルメのタッチはバランスが難しい。顔の線は数ミリの違いで印象は変わってしまいます。実は絵の中の顔になるまで納得行くまで何度も線を調整しています。
そして何と言ってもポイントは・・・カバ!(笑)
取材中、ひょんなことから牧野さんがカバ好きということが発覚し、僕も昔名刺のイメージをカバにしていたくらいカバ好きでまさかまさかの奇跡の意気投合(笑)カバの話からテンションがグッと上がってます(笑)録音聞きながら「カバカバ」言ってる牧野さんもまた面白く(笑)
しっかりと入れました〜
描いている時はずっと取材の声をリピートして流していました。面白いのは、洋服の柄で手が止まり、どうしたものかしばらく考えていました。。すると、流れていたテープの中で牧野さんが「うさぎ!」と発しました。。悩んだ時、過去の声が答えてくれる、人物コラボでそんなシーンが多々ありました。。
そして完成。。。このシリーズは完成は会場で観ていただくことになっています。原宿の会場にはダイナマン、萩原佐代子さんと来ていただき、会場が一気に華やかになりました。
牧野さんからは、「思いもかけず、無邪気だった頃の自分と対面でき、ブランコをこいで、亡くなった祖母に会いたくなりました。」なんていう嬉しいお言葉を頂きました。描き手として思いが伝わったような気がしてホッとすると同時にありがたい気持ちになりますね。
東京出張の時は築地の諏訪商店で佃煮のおみやげを買うのが外せなくなりました(笑)素敵な旦那さまといつも笑顔で迎え入れて下さいます。
この出会いがきっかけにたくさんのヒーロー、ヒロインと出会いました。牧野さんからは「大阪の親戚」とも呼ばれて、一時、あまりにも偶然出会うので「生まれ変わったらお互い虫でも見つけられる」なんて言って頂いています(笑)
たくさんの想い出は宝です。
そして牧野さんは出会った時もとても元気でしたが、今もさらにパワフルに築地の女将をつとめながら舞台にイベントに大活躍なのです。いつも刺激を頂いて、人としてもとても尊敬している大好きな人です。
ご縁に、本当に感謝です。
徳治昭童画館ではフレスコグラフィックスペーパー(複製画)・ポストカードを販売中!
●フレスコグラフィックスペーパー
「雲あそび」
●ポストカード
「雲あそび」