火の鳥
2009年02月10日
火の鳥と言えば、手塚治虫。僕も大好きな作品であり、自分自身のテーマ
でもある「命」について作品を制作していきたいという気持ちはここから
来たのかも知れません。。
2006年、個展中にフラリと入ってきたお客さん。飲食店を経営されて
いて、話し込んでいるうちにお店に1枚絵を飾りたいということで、
ご注文を頂きました。
店名はまさしく題名にまつわる名前なのですが、ちょっとしたエピソード
がありました。
注文主はお店を開く為に内装工事をしていました。そこで一つ、問題が
発生しました。種類はわかりませんが、なんとお店の換気扇のところに
鳥が巣を作っていて、子育ての真っ最中だったのです。
注文主は困りました。でも、結局巣を取り払うことが出来ずに、工事を
ストップさせました。そして、鳥たちが巣立つまでお店のオープン
を待ったのです。。。
そのエピソードがあり、店名に鳥の文字を入れたのでした。。。
まさしく絵にするにふさわしい、感情移入出きるお話でした。。
完成し、僕は注文主の自宅まで絵を届けに行きました。
童画を見せたら気に入って頂けたようです(店に飾るのもったい
ないから自宅に飾ろうかとも・・・笑)
童画を観ながら注文主は昔話を始めました。なんと「鉄人28号」
の横山光輝と同級生だったとか!とても絵がうまく、手塚治虫の
絵とかを描いてもらう為にみんな並んだそうです。
とてもいい話しを聞かせてもらいましたが、童画の持つ力というのも
すごいとあらためて思いました。
と、いうのも、注文主は飲食業といっても夜の街の方だったのです。
きっと横山光輝のことや子どものことなど普段は忘れていたと思うのですが、
僕の童画を観て、その記憶が蘇った。。。
自分の作品が人をそんな気持ちにさせたなら本望ですね。。
隠し味として、火の鳥のまわりに、下地に飛び立つ小鳥たちが
描いてあります。これは原画を見ないとわからない作りになっています。
余談ですが、火の鳥といえば手塚治虫が必ずついてきます。制作に
あたって、無視も出来ない。もちろん、火の鳥も鳳凰からヒントを
得ていると思うのですが、僕も鳳凰をモチーフに描きました。
僕のオリジナルのつもりでは描きましたが・・・・それは表現
されているでしょうか?
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